国際建築住宅産業協会 SERIES INTERVIEW WOODRISE 2021 KYOTO を語る

中高層木造建築物の
発展を目指して、
世界中の英知が結集します。

JIBH 国際交流委員長 兼 顧問橋本 公博

会長イメージ
2021年7月26日 取材

海外の知見を共有し、日本の質の高さを発信
JIBH(一般社団法人国際建築住宅産業協会)は、世界の国々の建築・住宅産業分野の発展に寄与することを目的に、情報収集や交流などを通じて、友好親善関係の促進を図っています。会員企業や関係する省庁と連携しながら、各委員会の活動を通して関係国との繋がりを深めてきました。中高層木造建築物の普及と発展を目的とした国際会議「WOODRISE」の日本への誘致は、一元的な組織で活動をしてきた一つの成果だと思います。
地震が多発し、密集した市街地が多い日本では、木造建築物に対する強い規制があります。一方、海外では木造建築は発展が著しく、盛んになっています。18階、20階建ての木造建築物も珍しくありません。日本でも技術開発を進めながら規制を緩和してきましたが、外国に匹敵する木造建築物を作っていくためには、世界各国の建築・住宅に関する知見を深める必要があります。「WOODRISE 2021 KYOTO」の開催はその貴重な機会となり、とても大きな意味があります。
また、法隆寺から始まる日本の木造建築物は、これまでにも世界の人々から注目されてきました。「WOODRISE 2021 KYOTO」を通して、我が国の建築・住宅の質の高さを世界に発信することは、業界人としてできる国際貢献のひとつの形と言えるのではないでしょうか。現在、欧米のみならず、中国をはじめ、木造建築に高い関心を持つ国が増えています。JIBHの会員企業の方々が海外進出を望む国や地域に活動を広げる一助にもしたいと考えています。
木造建築がつなげる世界の人々のネットワーク
私自身、海外の方々との交流を楽しみにしています。木造建築という同じ関心を持つ諸外国の方々が集まることは、継続的な人的ネットワークの形成につながり、大規模な団結の精神が深まるという意味でも、「WOODRISE 2021 KYOTO」の意義があります。
今回は、新型コロナウイルスの影響を考慮し、オンライン聴取による参加も選択可能なハイブリッド形式とともに、一部オンデマンド配信も活用します。さらに、海外の方々の参加が困難な場合も想定して、一部のプログラムを2022年に分離して行います。国際会議、BtoBミーティング、テクニカルツアー等を通じて交流を目指す予定です。日本にいながらにして国際水準の技術・学術等に触れる機会を得られるとともに、無料で参加できるプログラムも用意していますので、住民や学生の方など、幅広い方にオープンなイベントとなるでしょう。それは、世界レベルの知見や動向に触れる場を広く提供することとなり、コロナ禍で移動や自由の利かない今だからこそ、参加者にとって貴重な機会となるはずです。
より安心・健康な暮らしの実現へ
新型コロナウイルスの流行は私達の生活を一変させました。在宅勤務やテレワークが以前より多く導入され、人々の生活の基盤となる「住」の要素は、我々の生活の中で一層重要度を増してきているのではないでしょうか。木の建築物の中で暮らすことが人に精神的な安定をもたらすという学術的な研究もあります。また、世界規模で取り組んでいるSDGs(持続可能な開発目標)は木造建築物と関わりが深く、木材こそサステナブルな素材です。木造建築によって、人々がより安心して健康に暮らせるとの考え方は様々な所で定着しつつあり、日本でも見直されてよいと思います。「WOODRISE 2021 KYOTO」のような国際的なイベントで世界中の英知を結集すべく、建築・住宅業界の方々が一堂に集うことは、その後の業界にもたらす効果は少なくないものがあるでしょう。長期的視点から、人々の社会生活に多面的な広がりを持たせることができるイベントとなるように期待しています。
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